お疲れ様です!A4-SFX v4 に 120mm の簡易水冷で Ryzen 9 3900X を収めました。ポン付けやPBOだと電圧が高すぎて温度が上がりすぎてしまうので電圧を抑えつつオーバークロックしてみました。
オーバークロックは故障のリスクがあるので自己責任となります。
A4-SFX の組み立てはこちら
Dan Cases A4-SFX v4, ROG STRIX B450-I GAMING, Ryzen 5 3600 でPCを組んでみた
A4-SFX の水冷はこちら
A4-SFX v4 を Corsair H75(2018) で水冷にしてみた
A4-SFX へ Ryzen 9 3900X を搭載はこちら
A4-SFX を簡易水冷 Ryzen 9 3900X 搭載 コンパクトPCにしてみた
ここでのベンチマークが低いのを解決したのはこちら
ROG STRIX B450-I GAMING + Ryzen 9 3900X のベンチマークスコアが低いのはなぜ?
パーツ
パーツ | 品名(メーカーサイトリンク) |
---|---|
マザーボード | ASUS > ROG STRIX B450-I GAMING |
CPU | AMD > Ryzen™ 9 3900X |
メモリ | Kingston > HyperX FURY Black 32GB Kit(2x16GB) 3466MHz CL19 |
マザーボード
UEFI のバージョンは 3004 – AMD AGESA Combo-AM4 1.0.0.4 です。
CPU
ロットは 1945SUT です。
メモリ
組み立てた時とは違うメモリにしました。32GB で低電圧で出来るだけ高クロックでお安いで探してこれにしました。
オーバークロック設定
電源投入後、Del キーで UEFI を起動します。
オーバークロックするときに設定しておいた方がいい項目を設定します。
設定項目、設定値は下記の通りです。
設定値
Ai Tweaker
- Ai Overclock Tuner : D.O.C.P. Standard
- D.O.C.P. : D.O.C.P DDR4-3466 19-23-23-42-1.20v
- APU 周波数 : 100
- Core Performance Boost : 無効
- Precision Boost Overdrive
- Precision Boost Overdrive : Disabled
- External Digi+ Power Control
- CPU ロードラインキャリブレーション : Level 1
- CPU Current Capability : 110%
- CPU VRM スペクトラム拡散 : Disabled
- デューティコントロール : T.Probe
- フェーズ コントロール: Optimized
- VDDSOC Load-Line Calibration : Level 1
- VDDSOC Switching Frequency : 手動
- Fixed VDDSOC Switching Frequency(KHz) : 300
詳細
- AMD CBS
- CPU Common Options
- Global C-state Control : Disabled
- CPU Common Options
設定値について
- クロックは全コア固定にするのでブースト系は無効にします。
- CPU VRM スペクトラム拡散は無効にします。その方がOCが安定するようなので。
- フェーズコントロール系は ASUS 社オリジナルのプロファイルにします。
- Load-Line Calibration 系は負荷が高くても極力電圧を下げない機能ですが今回は Level 1 にします。初期値は小さ目で高負荷のときは少し盛って安定させたければ Level 3 が良いかもしれません。
- Current Capability は電力供給を多めに送れるようにするかですが、今回は 110% にします。
- 省電力機能の Global C-state Control は無効にします。
オーバークロック
UEFI 設定項目
メモリーや電圧は下記のように設定しました。
Ai Tweaker
- メモリー周波数 : DDR4-3466MHz
- FCLK Frequency : 自動
- DRAM Timing Control
- プライマリタイミング
- DRAM CAS# Latency : 18
- DRAM RAS# to CAS# Read Delay : 22
- DRAM RAS# to CAS# Write Delay : 22
- DRAM RAS# PRE Time : 22
- DRAM RAS# ACT Time : 42
- Trc : 64
- Cmd2T : 1T
- Gear Down Mode : 自動
- Power Down Enable : 自動
- CPU SOC Voltage : Manual mode
- VDDSOC Voltage Override : 0.85000
- DRAM 電圧 : 1.20000
- CLDO VDDG voltage : 0.800
CPU のOCは下記の項目を変更してゆきます。
Ai Tweaker
- CPU Core Ratio
- APU 電圧 : 手動
- CPUコア電圧
手動電圧設定
上記のクロックと電圧を少しずつ上げながら、Cinebench R20 と OCCT 15分でエラーが出ない設定は下記の通りでした。
CPU Core Ratio | CPUコア電圧(V) | CBR20 | CBR15 | 温度(℃) (アイドル-高負荷) | ワット(W) (アイドル-高負荷) |
---|---|---|---|---|---|
38.00 | 1.00625 | 6273 | 2758 | 35.0 ~ 50.5 | 23.443 ~ 79.918 |
39.00 | 1.05000 | 6397 | 2827 | 37.5 ~ 54.9 | 24.854 ~ 88.818 |
40.00 | 1.09375 | 6584 | 2911 | 38.0 ~ 56.6 | 25.234 ~ 97.145 |
41.00 | 1.14375 | 6721 | 2983 | 40.3 ~ 62.1 | 27.026 ~ 108.837 |
42.00 | 1.21250 | 6868 | 3045 | 42.4 ~ 68.0 | 29.548 ~ 125.466 |
43.00 | 1.30625 | 7027 | 3089 | 40.0 ~ 75.0 | 32.690 ~ 150.710 |
43.50 | 1.37500 | 7143 | 3147 | 44.5 ~ 83.3 | 36.980 ~ 170.794 |
44.00 | 1.45000 | 7219 | 3191 | 48.3 ~ 88.8 | 43.633 ~ 195.063 |
4.2ギガーまでは電圧低く抑えられそうです。温度も60℃台だし常用するにはよさげです。4.5ギガーは1.5V行きそうだし高負荷時に90℃超えてくるしこの構成では厳しいので止めました。これ以上のOCは120mmの簡易水冷では厳しいです。
アイドル時の温度はほっとけばほっとくほど下がるとは思いますが電圧を上げれば徐々に上昇はしています。
3.8
3.9
4.0
4.1
4.2
4.3
4.35
4.4
オフセット電圧設定
クロックは自動で電圧をオフセットで設定もやってみました。ポン付けだと 1.4v は普通にいくから 1.3v ぐらいに抑えたいので -0.1v からやってみました。電源プランは「AMD Ryzen Balanced」です。
CPUコア電圧(V) | CBR20 | CBR15 | 温度(℃) (アイドル-高負荷) | ワット(W) (アイドル-高負荷) |
---|---|---|---|---|
自動 | 6548 | 2897 | 44.8 ~ 72.6 | 37.098 ~ 139.113 |
-0.10 | 6580 | 2927 | 43.4 ~ 70.0 | 30.974 ~ 135.331 |
-0.11 | 6471 | 2882 | 43.3 ~ 68.0 | 30.724 ~ 134.889 |
-0.12 | 6293 | 2774 | 43.0 ~ 65.8 | 30.182 ~ 129.310 |
自動と -0.1v はベンチマーク的には同じぐらいというか少し上がってます。高負荷時に電圧が下がるので温度も下がり、クロックが上がるのかもしれません。-0.11v にしたとたんにベンチマークが下がります。アイドル時はあまり変わらないのでもっと抑えるのなら電源プランを「省電力」にする感じでしょうか。というか、電圧が高負荷時に 1.5v までいきます。どの辺がマイナスオフセットになってるんだか。。。オフセットするなら手動で 4.2ギガーにした方がいいように感じます。
自動
-0.10 V
-0.11 V
-0.12 V
Ryzen 9 3900X は4ギガー前後は低電圧な感じなのですかね。これなら A4-SFX のようなコンパクトなケースでも発熱抑えて常用可能な温度に保てそうですが、出来るだけ高性能なCPUクーラーはあった方がよいし排熱を考慮したケースファンは考えた方がいいですね。とりあえずメニーコアなCPUでも大丈夫なので 3950X とか欲しくなります(;’∀’)