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Ryzen 5 3600 でメモリーをオーバークロックしてみた (CORSAIR VENGEANCE LPX CMK16GX4M2Z3600C18)

お疲れ様です!Ryzen だと CPU のオーバークロック(OC)はあまり高くできなくて逆に低くして低電圧にするのが面白かったりしますが、メモリーは上げれば上げるほど性能は伸びるのでメモリーのオーバークロックをしてみます。ここではBIOSの「Ai Tweaker」で設定しますが、Ryzen Master でも出来ます。

オーバークロックは故障のリスクがあるので自己責任となります。

主なパーツ

パーツ 品名
マザーボード ASUS > ROG STRIX B450-I GAMING
CPU AMD > Ryzen 5 3600
メモリ CORSAIR > VENGEANCE® LPX 16GB (2 x 8GB) – Black CMK16GX4M2Z3600C18

マザーボード

このマザボでオーバークロックします。マザーボードのBIOSによって設定メニューが変わりますが、他のマザボでも似たような設定メニューがあると思います。

CPU

このCPUでオーバークロックします。

メモリ

最初は、CMK32GX4M2B3000C15 を付けてたのですが、容量は減るけど高クロックで動作するメモリも試したくてAMD対応版のこれを選びました。CMK32GX4M2B3000C15 は 32GB だし使いたいところなのであとでOCしてみます。

Ranks: Single
DRAM Manuf.: Micron

準備

ここではブレを減らすために、CPU を全コア定格固定でブーストを止めておきます。
BIOS の「Ai Tweaker」で設定します。

DRAM 電圧

ここでは電圧の調整、調査はしません。
スタートは 1.2v からやってみますが、起動確認程度です。
このメモリーの仕様がOC時に 1.35v となっているので 1.35v でのOCとします。

メモリー周波数の OC

電圧は 1.2v をスタートにするのでまずは、メモリーの仕様通りの周波数から。

メモリータイミングは「D.O.C.P」を設定したら自動で入力されるデフォルト値 18-22-22-22-42 を使用。

結果 3113 CB

1.2v でも問題なく動作しちゃいました。
が、3600MHz なのにたいして速くなっていません。
CPU-Z のメモリタブを見ると、「NB Frequency」が「DRAM Frequency」の半分程度になっています。
BIOS の「FCLK Frequency」を「自動」にしているので Ryzen の仕様だと 3800MHz 以上から「NB Frequency」が半分(1:2)になるとなっているはずなので 3733MHz までは1:1のはずなんですよね。。。
CPU側なのかマザボ側なのかわかりませんが、1:1になるように設定します。

結果 3153 CB

40CB 増えました。1:1の方が良いように感じますね。※技術的なことわかっていません(;’∀’)
その後、周波数の選択肢をひとつづつ上げて起動したところ、3733MHz で起動しなくなりました。おそらく電圧不足でしょう。
なぜか、3666MHz では数値が落ちています。よくわかりません(;’∀’)

周波数 FCLK Frequency CB PTS Geekbench PassMark
3600 自動(898.2MHz) 3113 4752,25095 2459
3600 1800MHz 3153 4923,24834 2697
3666 1833MHz 3119 4947,24974 2708
3733 1867MHz BIOSあがるが
Windowsが起動せず
3800 1900MHz BIOSあがらず

省電力にするなら 3666 までで調整することになります。
電圧をもう少し盛れば 3800 ぐらいは 1.2?v で動くとは思われます。

1.2v はここまで。メモリー仕様の 1.35v だと(3666 以下は省略)

周波数 FCLK Frequency Cinebench
PTS
Geekbench
Single,Multi
PassMark
3733 1867MHz 3124 4979, 25487 2744
3800 1900MHz BIOSあがらず
3800 1867MHz BIOSで設定するも
自動で1:2される
3800 自動(948.1MHz) 3081 4830, 25135 2536
3866 自動(964.7MHz) 3149 4834, 25379 2545
3933 自動(981.3MHz) 3139 4857, 25349 2548
4000 自動(998.0MHz) 3113 4844, 25379 2569
4066 自動(1014.6MHz) 3111 4855, 25341 2567
4133 自動(1031.2MHz) 3111 4862, 25289 2573
4200 自動(1047.9MHz) 3126 4873, 25312 2576
4266 自動(1064.5MHz) 3089 4914, 25228 2609
4333 自動(1081.1MHz) 3128 4900, 25262 2634
4400 自動(MHz) BIOSあがらず

3800 でベンチマーク値が落ちるのはやはり FCLK Frequency が半減して 1:2 になるもんでデータ転送速度が落ちるんでしょうかね。。。よくわかりません(´・ω・`)
Cinebench ではメモリーのベンチ取るのは無理があるのか誤差の範囲でしか変わってないですね(;’∀’)
すぐ終わる負荷テスト的な感じで思っておきます。

3800MHz の自動以降は CMOSクリア直後に設定しても起動してくれませんでした。
でも一度 3600 のOC自動で起動後であれば起動してくれました。マザーボード的に自動で計算するときに何かの参考値にでもしてるんでしょうかね・・・
にしてもこの個体が当たりなのかこのシリーズが当たりなのかわかりませんが、軽く 4200 超えてくるとは思いませんでした。

メモリータイミングの調整

電圧は 1.35v で実施します。
メモリーの仕様通りだとレイテンシーはこうなる。

型番 容量 周波数 CL レイテンシー
CMK16GX4M2Z3600C18 16GB 3600 18 10.00

調整で狙える周波数とCLとレイテンシーはこんな感じになります。

周波数 CL レイテンシー 目標
3600 18 10.00
3600 17 9.44
3600 16 8.89                
3600 15 8.33
3733 16 8.57
3800 18 9.47
3800 17 8.95
3800 16 8.42
3866 18 9.31
3866 17 8.79
3866 16 8.28
3933 18 9.15
4000 18 9.00
4000 17 8.50
4066 18 8.85
4066 17 8.36
4133 18 8.71
4133 17 8.23
4200 18 8.57
4200 17 8.10
4266 18 8.44
4333 18 8.31

調整するなら、4333 まででよりレイテンシー値が小さい目標の★を目指します。
〇は上で既に起動しているのでそのまま使用でもよいが OCCT を実施していないし、ここではBIOSあがらずになった 4400 の二つ前の 4200 の 8.57 を基準と考えてみる。
テストはOCCT 15分間エラー無し(私の使い方ではこんなに負荷掛けることないので)とします。

完走した設定

周波数 設定 レイテンシー Cinebench
PTS
Geekbench
Single,Multi
PassMark
3600 16-19-19-19-39 8.89 3112 4967, 25401 2743
3733 16-19-19-19-39 8.57 3115 4983, 25667 2767
3800 16-19-19-19-39 8.42 3058 4849, 25235 2558
4266 18-22-22-22-42 8.44 3059 4909, 25347 2612

※CL18 の 4266 より小さいところは遅いので除外しました

FCLK frequency が 1:1 の 3733 までの方が数値は高いんですよね。
3800 以上にするときはタイミングをもう一段詰めるかクロックを上げるしかないんすかね。。。
4333 でも起動もするし Cinebench も完走するけど OCCT でエラー吐くし、電圧上げればもう少し行けそうだけど。。。気が向いたら調整してみます。

ついでに 1.2v だと CL17 にしても CL18 にされちゃうし、CL16 にすると起動してくれない。。。
他に調整すれば設定できるのかもしれませんが力不足なのでこれ以上はやめときます。
こちらも気が向いたら突き詰めてみます。

3600 16-19-19-19-39

3733 16-19-19-19-39

3800 16-19-19-19-39

4266 18-22-22-22-42

メモリーのオーバークロックをするときは、「FCLK Frequency 」が1:2になってないか確認した方がいいですね。
3800 以上で1:1に出来るマザボがあるのかわかりませんが、3733 以下では1:1にした方が高速です。

にしても、Cinebench R20 は完走しても OCCT ではエラーを吐くので安定性を重視するなら OCCT もやった方がいいですね。でも普段使う分には Cinebench R20 が何度か完走すれば問題なく使えちゃうんですよね。

とりあえず数値的、常用的では 3733|16 か 3800|16 辺りが良さげですが 4266 のクロックが高めなので実測では最速になるかもしれない。CPU もオーバークロックするつもりなのでその時の状態で合うものに設定しようかと思います。

OC した PC

Dan Cases A4-SFX v4, ROG STRIX B450-I GAMING, Ryzen 5 3600 でPCを組んでみた

32GB CORSAIR VENGEANCE LPX CMK32GX4M2B3000C15 のオーバークロック

Ryzen 5 3600 でメモリーをオーバークロックしてみた(CORSAIR VENGEANCE LPX CMK32GX4M2B3000C15)

追記

CL15 や CL17 に設定するには

このマザボの初期設定だと CL15 にしても CL16、CL17 にしても CL18 になってしまいます。
これは「Gear Down Mode」の設定が、有効になっているからでした。この設定を無効にすることで自動設定をやめることができます。
ついでに、「Cmd2T」の設定も「1T」の方が速いので変更してみました。不安定なときは「2T」の方がいいようです。

設定値

CL15

15-18-18-18-38 1.35v に設定してみました。周波数はあまり上げられず、常用できそうなところで 3466 まででした。

周波数 FCLK Frequency PassMark CBR20 OCCT
3400 2811
3466 自動(1732.9MHz) 2842
3533 自動(1766.3MHz) 2859 ×
3600 自動(1799.6MHz) ×

CL16

16-19-19-19-39-60-1T 1.37v VDDSOC Voltage は 1.11250 に設定してみましたが不安定でした。
上記では FCLK Frequency を自動にしてましたが、BIOS をアップデートしたら 3800 でも 1:1 起動はできました。しかし、不安定で常用は無理でした。

周波数 FCLK Frequency PassMark CBR20 OCCT
3800 1900 2954 ×

CL17

17-20-20-20-40-60-1T 1.30v に設定してみました。OCCT も完走したし 1:1 設定ができる一番上の 3800 なのでこれが今できるベストな感じでした。

周波数 FCLK Frequency PassMark CBR20 OCCT
3800 1900 2933